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高松手話通訳派遣拒否事件☆☆第2回期日速報☆☆

1 今日の期日☆
 (1)日時・場所等
    今日、平成25年9月30日、14:30から、高松地方裁判所6階で、第2回の期日が行われましたので、
    この期日について報告します☆
 (2)期日進行について
     原告が訴状で書いたことに対し、前回の期日で被告高松市から反論がありました。ですので、今日の期日では、原告から、準備書面(1)(2)、証拠を提出して、被告高松市の反論に対する再反論を行いました。また、再反論と合わせて被告に対してもっと詳しく説明してほしいことについて求釈明(=教えてよ、説明してよ、と求めることです)を行いました。
一方、原告からの再反論に対し、被告からさらなる書面が提出されました。
 (3)意見陳述について
     民事訴訟では、通常「準備書面」という書面を裁判所に提出し、それを裁判官に読んでもらうことで自分たちの主張を戦わせます。そのため、私達弁護団の主張も被告高松市の主張も「準備書面」として提出されています。
 しかし、私達は、ただ事前に書面を出すだけでなく「手話って何?」「通訳ってどんな感じなの?」といったことを裁判官や被告に理解してほしい、法廷で原告や傍聴人のいるところで私達の主張を聞いてもらった上で判断してほしい、
と考えているため、今日の期日でも、自らも聴覚障害者である若林弁護士が、提出した準備書面の内容について説明するための意見陳述を行いました。

 内容は多岐にわたりますが、一言でいえば、


結局のところ、被告高松市は、手話が言語であること、憲法や条約、障害者基本法の理念―情報保障の必要性―を
理解していない




ということを説明しました。

・・・一言にまとめすぎましたが、具体的に説明しますと、だいたい、以下のようなことを説明しました。


①改正障害者基本法が成立したのは原告に対する処分のわずか5日後だったのに処分にあたって改正障害者基本法の精神や趣旨を全く顧みていない
②高松市は「派遣却下処分をしたのは、今回訴訟になっている一件だけ」と言っているけれど他にも申請を却下した事案はあって、高松市内の聴覚障害者は皆我慢し、遠慮し、人によっては諦めていた
③被告高松市は、「専門学校は義務教育や高校とは違ってそこまで重要じゃないから却下した」と言っているけれど、専門学校は教育基本法や学校教育法等でも義務教育やそれに準ずると言っていいくらい大事な教育の場だし、高校生が専門学校のオープンキャンパス等に行くのは高校の進路指導の一貫じゃないか
④そもそも被告高松市は、却下処分した当時は、「専門学校だからダメ」ではなく「市外だからダメ」という理由を強調していたはずで、途中で理由をすりかえている
⑤被告高松市は、財政の問題もあるから派遣をどんどん認めるのは無理だというけれど、市外派遣のときは目的地の自治体で手話通訳をしている団体に頼めばいいのだから(実際にそうしている自治体もあるのだから)、今回の件で通訳派遣を認めても財政上も負担はあまり変わらないから理由にならない
⑥「筆談でも対応できたでしょ」といった反論もしているけれど、筆談と手話は違う言語
⑦①~⑥の事情の他にも、娘さんが進学したいと言った学校の保護者説明会やオープンキャンパスは学校でしかやっていなかった、同じことが学べる学校は高松市内にはなかった、学校の様子等は行かなければわからない等の個別の事情をよくよく考慮すればやっぱり「派遣しよう」という結論を出すべきだった

注)わかりやすさ最優先で非常にラフに書いております。表現等に不正確な点があるかと思いますが、お目こぼしを願います。


(4)期日の様子
     前回の期日でも、傍聴席に磁気ループを設置し、傍聴人用の手話通訳が入り、要約筆記の内容が壁に映し出される・・・という体制になっていましたが、1点、前回の期日で実現しなかったことが実現しました。


 それは、触手話と要約筆記を併用して情報を取得する、盲ろう者の傍聴人の方について、座席のすぐ前に要約筆記の内容が映し出されるディスプレイを置いてもらうという事です。
この方は、少しだけ視力が残っているため目の前のディスプレイに文字が映し出されればそれを読み取ることができます。前回の裁判ではその用意ができませんでしたが、今日はじめて実現しました。

     「耳が聞こえない・目が見えないといったハンディがあっても傍聴した裁判の内容を理解できるようになってるのは常識だよ」と言える日に、一歩近づいたのではないかと思います。
     このような傍聴席への情報保障は、この訴訟を支援してくださる方々や、裁判所の協力があって初めて実現した事です。
     もし、今この文章を読んでいる方が、どこかの裁判所で傍聴席に目前での要約筆記を要する人に出会ったら、その時には

「高松ではできたんだって。やれるんだよ。」

と言っていただけたらと思います。


(5)次回・次々回期日等
   次回期日は、12月9日 14:30~@高松地方裁判所6階
   次々回期日は、4月21日@同上(時間は未定)
   となりました。
   ぜひ、みなさん傍聴に来てください。
   
   ☆今後の進め方について、もしかすると4月21日には尋問かもという話が出ています。詳細は未定ですので、わかり次第お伝えします。


2 記者会見&報告集会
   期日の後、記者会見及び報告集会を開催しました。
弁護団から期日内容等について説明しましたが、やはり、みなさんの注目を集めたのは、今日の期日で初めて実現した要約筆記のディスプレイの設置の件でした。

今日この方法で傍聴をされた方は、

「2回目の裁判にしてようやく設置を認めてもらい、裁判の内容がわかりやすくなった。発言者がわかりにくいなど困った点もあったが、今後改善していってもらえれば。」

と話しておられました。また、原告本人も、

「1回目よりも、2回目の方が情報保障という点で行き届いた裁判になったと思う。法廷の雰囲気も、今日の方がよかった。今後も情報保障がなされるように努力していきたい。」

言っておりました。

 報告集会では、ろうあ連盟、全国盲ろう者協会、全国手話通訳問題研究会、手話通訳士協会の方々から、応援のメッセージとご挨拶をいただき、とても励まされました。皆様、ありがとうございます。
 応援のメッセージの中でも、この裁判の中で傍聴席に対して、あるいは原告に対しての情報保障が重要視されていること、様々な形で傍聴席の情報保障が実現していることについての評価と、そして「これからもっとがんばっていこう」というお話をたくさんいただき、私達弁護団もとても励まされました。

その後、原告から、今後の裁判について「高松市には反省してほしいし、なぜ却下処分をしたのか、そこを今回の裁判でハッキリさせてほしいと思っている」という思いを語っていただいて、参加者全員で「がんばろう!」と声を合わせ(動きを合わせ?)て終了しました。


裁判はまだまだ続きます。12月の次回期日、4月の次々回期日の間にも、弁護団では、裁判所と細かい調整等を行い、高松市と戦っていきます。
皆様、ぜひ、今後もご支援をよろしくお願いします。
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